説明

エコーにて病変を確認しながら、皮膚を大きく切開することなく(経皮的に)腱膜や腱を切除・再生する手技です。

以前は大きな傷つけていた手術だったのですが、現在は短い時間(15分)で小さな切開(5mm~10mm)1つで行うことができます。

エコーの進歩と、TXという針(爪楊枝ぐらいの太さ)によって、超音波エネルギーを正確に病変部へと到達させることができます。

傷んで変性した組織だけを選択的に除去し、そこから組織を再生させます。

合併症

手術の合併症としては、

①「血管損傷による大きな出血」②「神経損傷」③「創部の感染」④「症状の残存」があります。

①②は510mmの傷で、しかもエコーで神経血管を確認しますので限りなく可能性は低いです。

③はこれまで40例中1例報告があります(2.5%)ので、下に記載した術後のケアを守って頂く必要があります。

④については約85%70%~100%という報告があります)の成功率です。成功率を上げるために術後のリハビリをしっかり行って頂く必要があります。

術後6ヵ月~1年たっても改善しない場合には、従来の手術のような大きな切開の手術が必要となることがあります。

術後のケア

  • 患部の管理と清潔保持
    • 創部を保護するテープは1~2日おきに取り替えます。
    • 弾性ストッキングによる圧迫を術後2日まで行って下さい。足趾がむくむときは止めてよいです。
    • 術後1週して患部に貼ってあったテープ(ステリストリップ)を除去しますが、自然に剥がれたらそのままで結構です。
    • 創部周辺は清潔に保つようにして下さい(翌日からシャワーOKですが、こすらないで下さい)。
    • お風呂:術後1週間は患部をお風呂に浸さないで下さい。
  • 日常生活動作
    • 手術後1日目は足を心臓より挙上させて患部を休ませてください。
    • 2日目からは足首を動かす可動域訓練を少しずつ行っていきます(リハビリスタッフから指導があります)。日に3回以上やりましょう。
    • 3日目からは松葉杖を使いながら、痛みがない範囲で体重を患肢にかけつつ歩行します。それを術後2週まで行います。
    • 2週経過したら松葉杖を外して自立した歩行になります。もし痛みが強くなるならプラス1~2週松葉杖歩行を続けます。特殊なブーツをはいて歩行する場合もあります(特にアキレス腱の場合)。
    • 装具やインソールを作成することもあります。
  • 運動
    • 術後2週からエアロバイクや水中歩行や水泳といった有酸素運動を開始できます。まだ患部には負担をかけることができません。
    • ウォーキングなどの体重をしっかり乗せて行う運動は術後4~6週から再開します。
    • ジョギングは術後8~12週から再開しスプリント→ジャンプへと進んでいきます。
    • ただしあくまでも目安ですので、病変によってはこれよりも長くかかることがあります。
  • 筋力強化
    • 術後3日目からは患部に負担がかからないような体幹や臀部のトレーニングを行います(大事です)。上半身のトレーニングも可能です。
    • 足底腱膜やアキレス腱に負荷をかけるようなトレーニングは術後2~4週から開始し、徐々に負荷をふやしていきます。
    • やってよいトレーニングについて疑問があれば尋ねてください。
  • 痛み止めの方法
  • ほとんどの方は痛み止めを服用する必要がないです。
  • 術後2日以内で痛みがあればまずアイシングを行って下さい。
  • 直接患部に氷をあてないようにタオルでくるんだりして15~20分アイシングを行ってください。必要ならば次のアイシングを20分待ったあとに行ってください。
  • 痛み止めが必要ならばカロナール(アセトアミノフェン)を使って下さい。肝臓の問題などでカロナールが使えない場合は、ロキソニンなどの非ステロイド抗炎症薬(ロキソニンなど)を使ってください。
  • お薬を服用しても痛みが続くようならば鍼灸など異なるアプローチを加えていくことがあります。

最後に 

  • もし患部から膿がでたり熱くくなったり、38℃以上の熱がでてしまうようなことがあれば創部の感染が疑われます。次の外来日が3日間以上先であれば病院に電話して指示を仰いでください。
  • 日本に導入されて間もない新しい手技ですので手術を受けた人に対するフォローアップ調査を行います。ご協力いただけると幸いです。