土踏まずの痛み:外脛骨(がいけいこつ)障害

土踏まずのところが痛いときによく起こる外脛骨(がいけいこつ)障害について説明します。

なぜ痛くなるの?

スポーツをして土踏まずの部分が痛くなる時の原因として多いのは、前回のコラムで述べた足底腱膜炎(そくていけんまくえん)ですが、外脛骨(がいけいこつ)障害の方も少なくありません。「土踏まずのところが痛いです」という訴えで受診してエコーやレントゲンの検査をやると、正常な骨とは別に「過剰な」骨が見つかって診断にいたります。舟状骨(しゅうじょうこつ)という骨のとなりに見つかるのを外脛骨(がいけいこつ)と言い、成長期に一つの舟状骨になるべきだった「過剰な」骨です。


僕には外脛骨がありますが痛みなくスポーツができてます。このように外脛骨の多くは痛みの原因とはなりません。ただ、この土踏まずのでっぱった骨が痛みを起こすことがたまにあります。特に土踏まずの部分が低い(つまりアーチが低いってことです)人は、その部分に負荷がかかりやすいので痛みが出やすいです。また足首が硬い人(かかとを地面につけたまましゃがめない人)も痛みが出やすいです。診察室では、土踏まずに痛みがないか?に加えて、アーチが低くなってないか?や足首の関節が硬くないか?を同時に調べます。

治療は?

まずはアーチのしっかりついた靴を履いたり、インソールをいれたりして、土踏まずの部分にかかる負荷を減らします。足首用の装具によってアーチを支える方法もあります。

また足首のストレッチを入念に行ってもらうようにします。後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)という腱が外脛骨に付着するのですが、足首が硬い人ではこの腱が外脛骨を強い力で引っ張ることになります。足首が柔らかくなることで、その負荷を減らすことができます。

エコーでみて後脛骨筋腱に炎症がある場合は、腱の周りへのエコーガイド下注射が効果的です。また自費の治療となりますが、外脛骨の部分への体外衝撃波(たいがいしょうげきは)治療も有効です。

手術は必要?

上に述べたような治療を6ヵ月やっても十分に効果が得られない場合には手術を考慮します。手術治療方法は骨が成長過程にあるかそうでないかによって分かれます。

骨が成長しきっている場合(中学生以上くらい)は、外脛骨の表面に切開を置いて外脛骨を摘出します。摘出によって付着する後脛骨筋腱が働かないようであれば、舟状骨にインプラントをいれて後脛骨筋腱を舟状骨へ付着させます。Modified Kidner Procedureと呼ばれています。

まだ成長期であれば、外脛骨が舟状骨とがくっついて1つの骨になってくれる可能性があるので、そこにドリルをすることで癒合を促します。皮膚を切らずに小さな傷ですみますし、成長期にはこちらの手術を行います。

手術後には3週間~6週間ほどギプスやブーツで固定して体重はかけないようにします。スポーツや重労働ができるようになるには4-6ヵ月かかります。