筋挫傷(きんざしょう):強い衝撃の後に筋肉が腫れて痛い!

筋挫傷(直接の衝撃による筋肉の損傷)について説明します。

どういう状態?

ラグビー・サッカー・バスケットボールをやっている選手であれば一度は経験があると思います。

相手の体や膝が太ももに入って筋肉に強い衝撃が加わることです。よくモモカンやモモカツなどと呼ばれます。

野球やソフトボールならばデッドボールを筋肉に受けたときに同じように筋肉から出血し腫れてしまいます。

出血が多くなってしまい、筋肉の内部に血のかたまり(血腫)ができてしまうこともあります。その場合は、痛くて足を引きずって歩く状態になります。

どうやって評価するか?

僕はスポーツ現場にエコーを持っていきますが、エコーでみてみると、血腫が貯まっているかどうかがわかります。

そこで血腫がしっかり貯まっているようならば重症だなと判断します。

貯まってなければ、だいたい1週間以内に復帰できます。

ただし時間が経って血腫ができてくることもあるので、怪我をして1~2日たった時にエコーでもう一度評価します。

大腿直筋(だいたいちょっきん=大腿四頭筋の中の一つです)の内部にできた血腫のエコー画像です。
約9cmx2cmの大きさの血腫(黒くなっている領域)がありました。

ケガをした直後の処置は?

ケガをした直後は、筋肉の中で出血が進まないように、プレーを中断してしっかり圧迫してアイシングをしてくださいね(PRICEですね!)。

可能ならば膝をまげて(モモカンの場合)出血が拡がらないようにします(ただ痛い!です)。

次の処置は?

もし血腫が大量にたまっているならば、血腫を抜いて外に出す処置が必要になります。

それによって痛めたところが動きやすくなりますし、血腫から骨ができてしまうような状態(骨化性筋炎 こっかせいきんえんと呼ばれてます)を予防できます。

骨化性筋炎になってしまうと半年以上復帰までかかると言われてます。

血腫が大量にたまってなければ、血腫がなくなるのを待ちますが、4週程度かかることもあります。

エコーで確認しながら、中間広筋の内部にできた血腫(黒くなっているところ)を抜いて外にだしているところ。黄色の矢印が針です。エコーを使うことで、周りの血管や神経を傷つけることなく、安全に血腫を抜くことができます。

緊急事態!

筋肉から出血が多くて、大きな動脈を圧迫してしまう「コンパートメント症候群」という状態があります。その場合は緊急で手術が必要になります。

たとえば下腿にデットボールをうけて、圧迫やアイシングをやっても腫れと痛みがどんどん強くなって動かせない場合に疑います。

その場合はすぐに病院の救急を受診しましょう。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。