リスフラン靭帯損傷

足の甲にある靭帯であるリスフラン靭帯損傷について説明します。治るのに時間がかかってすごく厄介なスポーツでの怪我の一つです。

1.どのように傷めるのか?

足のつま先と足首の間で捻じられるような力が加わった時や、足のゆびだけで体を支えるような体勢になった時に傷めてしまいます。

直後から足の甲が腫れて痛くなります。場合によっては足の裏にも内出血がでます。

交通事故や高い所からの飛び降りで傷めることもありますが、スポーツで痛めたときよりも重症になります。

どのように診断するのか?

体重をかけたときのレントゲンと普通のレントゲン写真を比較します。体重をかけたときに靭帯が緩くて骨と骨の間が開くかどうかをみます。

またエコーでリスフラン靭帯をみながら、靭帯の部分が緩くなって開くかどうかをみます。

CTやMRIを補助として使用するときもあります。

治療は?

スポーツで受傷した場合はSubtle type (日本語に訳すと「かすかな怪我のタイプ」になるでしょうか。)と呼ばれますが、実際には手術が必要になる場合もあります。
レントゲンで体重をかけたときに2 mm以上の差があれば手術が勧められます。

母趾(おやゆび)と示趾(ひとさしゆび)の根元の間の距離が開いているレントゲン画像

2mm以上の差がなければ手術をしない治療となりますが、6週~8週間ギプスやシーネでの固定が必要になります。そこから体重を少しずつかけていくので、スポーツに復帰するまで4~6ヶ月の期間を要します。

ちなみに手術をしても同じくらいの時間がかかり、なおかつ2回手術が必要(スクリューを入れて固定する手術と抜く手術)となることもあります。

なのでリスフラン靭帯損傷はスポーツ選手泣かせのとても厄介な怪我なんです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。