スポーツでの腰痛②(腰椎分離症)

腰椎分離症は、腰を反る動作や、投げる時の腰の回旋動作(ひねり)によって引き起こされる骨折あるいは骨挫傷で、そのような動作で痛みがあれば分離症を疑います。

野球のピッチング動作、水泳、体操、ウェイトリフティング、バスケットボールのシュート動作がそれにあたります。

日本人では4%の人に起こり、特にスポーツをやっている19歳以下の患者さんで2週間続くような腰痛だと、その30~40%が腰椎分離症と診断されたというデータもあります。

腰椎分離症には2つのタイプがあり、一回腰を思いっきり反ったときに痛めてしまう急性 の場合と、繰り返し反る動作を行ってしまい痛めてしまう場合とがあります。

疲労骨折の場合や、腰椎の両側に起こる場合は、より重症である腰椎すべり症に移行しやすいと言われています。

診断と治療

治療のためにはまず正しい診断が必要です。

片側だけに起こった場合や、早期に見つかった腰椎分離症である場合は、骨が癒合しやすい(治りやすい)でと言われています。

ある研究によると早期に見つかった人の94%が骨癒合しますが、進行した状態で見つかった場合は骨癒合の割合が27%~64%と低下し、最終状態である末期に見つかった人の骨の癒合率は0%です。

手術になることは稀で、手術をしない方法(保存療法)で治療を行います。

まずはスポーツを一旦中止することです。中止期間は約2~6ヶ月が目安となり、薬で痛みのコントロールを行いつつリハビリを行います。

硬いタイプのブレース(腰のサポーター)を4~6週の期間装着させ、症状が落ち着くまでの期間が過ぎるまで待ちます。

その後ブレースを外し患部への負荷を徐々に上げていき、そこから約6~8週間かけて試合復帰を目指します。

リハビリ

腰椎分離症が疑われた段階でリハビリを開始します。

骨の癒合状態に合わせて段階的に強度を上げて行くことが重要です。リハビリのキーとなるのは体幹(コア)です。

腹横筋、腹斜筋、多裂筋と言った筋群をコントロールして使えるようになることが大切になります。

また、股関節の柔軟性が必要であるため特にハムストリングを中心としたストレッチを行います。

さらに腰椎の上位になる胸椎の可動性も向上させ、腰椎に負担がかかりすぎないような動きを獲得します。

全身持久力を落とさないようにエアロバイクなどで腰に負担がかからない有酸素運動を行います。

予防

最後に予防です。

腰椎分離症はその多くが疲労骨折であるためカルシウムやビタミンDの摂取が推奨されます。

牛乳が苦手な人はサプリメントで栄養摂取を補助してもよいでしょう。

またオーバーユース(使いすぎ)にならないように練習量の調整も必要です。

また一度腰椎分離症になり治癒した人も体幹(コア)のトレーニングやストレッチを継続することが再発や新たな腰椎分離症の予防にもなります。

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