成長期の膝の痛み(オスグッド病)

オスグッド病は8歳~15歳の年齢に起こりやすく「成長痛」と思って受診したらオスグッド病という診断名がつくことが頻繁にあります。

女子よりも男子に多いことや、両側の膝に起こりやすいというのが特徴です。

受傷メカニズム

痛みがでる場所の脛骨粗面という部分には、膝蓋腱(しつがいけん)が付着しています。

膝を伸ばす筋肉である大腿四頭筋の収縮によって膝蓋腱が牽引され、さらにその付着部である脛骨粗面が引っ張られて”骨端症(軟骨が損傷すること)”という状態になります。

太ももの前方の筋肉である大腿四頭筋や、後方に位置するハムストリングの筋肉が硬いと症状が出やすいです。

特徴的なのは、脛骨粗面が飛び出てきたように見えることや、膝立ちすると脛骨粗面が当たって痛いという訴えです。

治療

手術になることは少なくリハビリが治療の中心になります。

大腿四頭筋やハムストリングの筋肉が硬いと起こりやすいため、ストレッチが中心の治療となります。

ジャンパー膝(膝蓋腱症)に比べて治りやすく、成長し大人の骨になればほとんどの場合で痛みが良くなります。

ただし10%の人に大人の骨になっても痛みが残っている人います。

超音波で患部をみながら注射をすると痛みがよくなるので、注射が大丈夫な人には積極的に使ってます。

まれにですが手術で突出した骨を切除するということが必要になることもあります。成績はあまりよくありません。

もちろん十分なストレッチを併用して行うことが必要不可欠です。。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。